STATUS:note本編公開中

ここは、note創作大賞2026応募作品
『本物の世界は、サービス終了しました』の設定資料ページです。

本編を読む前に、世界観・登場人物・用語・読みどころを、
ネタバレを控えめにしながらご案内します。

ABOUT|この作品について

『本物の世界は、サービス終了しました』は、
現実そのものが“旧サービス”として扱われる近未来を舞台にした現代SFです。

人々は、より便利で、より安全で、より傷つかない新しい現実へ移行していく。

その一方で、古い現実には、まだ残された人々がいます。

やり直せない記憶。
選び直せない家族。
うまく説明できない痛み。
便利な世界では、もう必要ないと判断されていくもの。

この物語は、旧現実管理局・移行未了者対応課に残された記録を通して、
「本物の世界」とは何だったのかを見つめていきます。

CONCEPT|一文コンセプト

便利でやさしい偽物が用意されたとき、
それでも人は、本物の現実を選べるのか。

補足

この作品で描かれるのは、
派手な未来都市でも、万能の仮想世界でもありません。

もっと静かで、もっと日常に近い未来です。

傷つかない選択肢がある。
失敗しない人生がある。
理想の家族も、理想の環境も、理想の自分も選べる。

それでもなお、
古い現実にしか残っていないものはあるのか。

そんな問いを、静かな役所の窓口のような場所から描いていきます。

WORLD|世界観

この物語の世界では、
人々は“旧現実”から“ネオ・リアル”へ移行しはじめています。

旧現実は、不便で、痛みがあり、思い通りにならない世界。

ネオ・リアルは、より快適で、より安全で、より自分に合った新しい現実。

多くの人にとって、ネオ・リアルは魅力的な移行先です。
けれど、すべての人が簡単に旧現実を手放せるわけではありません。

そこに残るものを処理するために存在するのが、
旧現実管理局です。

WORLD FILE 001|旧現実

かつて人々が暮らしていた現実。

不便で、痛みがあり、やり直しがきかない。
人間関係は面倒で、失敗は残り、記憶は都合よく編集できない。

けれどそこには、
偶然の出会い、手触り、後悔、取り返しのつかなさ、
そして誰かと同じ時間を生きた痕跡が残っています。

この物語における“旧現実”は、
ただ古くなった世界ではありません。

人々が捨てようとしている、
本物だったかもしれない場所です。

WORLD FILE 002|ネオ・リアル

人々が移行していく新しい現実。

より便利で、より安全で、より傷つきにくい世界。
望む環境を選び、望む関係を選び、望む自分に近づくことができる。

多くの人にとって、ネオ・リアルは旧現実よりも優れた場所です。

ただし、完璧に近い世界であるほど、
そこからこぼれ落ちるものもあります。

痛み。
失敗。
偶然。
不完全な関係。
選べなかった人生。

それらを本当に不要なものとして扱っていいのか。

この作品は、その問いを静かに残します。

WORLD FILE 003|現実解約

旧現実での生活を終了し、
ネオ・リアルへ移行するための手続き。

この世界では、現実さえも契約のように扱われています。

住む場所を変えるように。
通信サービスを切り替えるように。
使わなくなったアカウントを閉じるように。

人々は、旧現実を解約していく。

けれど、現実を解約するとき、
そこに残された記憶や関係まで、きれいに片づけられるのでしょうか。

ORGANIZATION|旧現実管理局

旧現実に関する申請・移行・未了案件を扱う組織。

どこか役所のようで、
どこか終末処理場のようでもある場所。

そこでは、世界の終わりが大事件としてではなく、
書類、端末、受付番号、確認事項として処理されていきます。

旧現実管理局は、
終わっていく世界を管理するための機関です。

しかし、その窓口に持ち込まれるものは、
決して書類だけではありません。

誰かの迷い。
誰かの後悔。
誰かが捨てきれなかった現実。

そうしたものもまた、
この場所に集まってきます。

ORGANIZATION FILE|移行未了者対応課

ネオ・リアルへ移行しきれない人々、
あるいは旧現実に残された案件を扱う部署。

旧現実管理局の中でも、
もっとも人間の迷いに近い場所です。

移行すれば楽になる。
選び直せば傷つかずに済む。
新しい現実の方が、ずっとよくできている。

それでもなお、
なぜか旧現実を手放せない人がいる。

移行未了者対応課は、
そんな人々と向き合う窓口です。

CHARACTER / ENTITY|登場人物・主要存在

ここでは、本編を読む前に知っておくと入りやすい人物・存在を、
ネタバレを控えめに紹介します。

移行未了者対応課の職員

ROLE:旧現実管理局・移行未了者対応課の職員
STATUS:旧現実側

旧現実に残された申請や相談を処理する人物。

日々の業務は淡々としていて、
一見すると、ただの窓口対応のようにも見えます。

けれど、その仕事の先にあるのは、
誰かが現実を手放す瞬間です。

便利な新しい世界へ移る人々を見送りながら、
旧現実に残るものの意味を少しずつ見つめていきます。

移行未了者たち

ROLE:旧現実とネオ・リアルのあいだで揺れる人々
STATUS:移行保留 / 申請中 / 判断未了

ネオ・リアルへ移行するか、
旧現実に残るか。

あるいは、もう選んだはずなのに、
まだどこかで迷っている人々。

彼らが抱えているものは、大きな事件とは限りません。

家族。
記憶。
仕事。
名前。
匂い。
言えなかった言葉。

そうした小さなものが、
現実を手放す最後の理由になることがあります。

ネオ・リアル

ROLE:新しい現実
STATUS:移行先

人々が選ぶ、新しい現実。

便利で、やさしく、傷つきにくい。
多くの人にとって、旧現実よりも魅力的な場所です。

この物語では、ネオ・リアルは単なる敵ではありません。

むしろ、とてもよくできている。
だからこそ怖い。

本物よりもやさしい偽物が現れたとき、
人はどちらを選ぶのか。

ネオ・リアルは、その問いそのものでもあります。

旧現実

ROLE:かつて本物だった世界
STATUS:サービス終了対象

人々が離れていく古い現実。

不便で、痛みがあり、思い通りにならない。
けれど、誰かが確かに生きていた場所でもあります。

この物語において、旧現実は単なる舞台ではありません。

誰にも選ばれなくなっていく、
もうひとつの登場人物のような存在です。

RELATION|関係図

簡易関係図

旧現実
└─ 不便で、痛みがあり、やり直しがきかない世界

│ 現実解約

旧現実管理局
└─ 旧現実に関する申請や未了案件を扱う組織


移行未了者対応課
└─ ネオ・リアルへ移行しきれない人々を対応する窓口

├─ 移行未了者たち
│ └─ 旧現実とネオ・リアルのあいだで揺れる人々

└─ 職員
└─ 申請や相談を通して、旧現実に残るものを見つめる

ネオ・リアル
└─ 便利で、やさしく、傷つきにくい新しい現実

補足

この物語では、
「誰が誰を好きか」よりも、
「誰がどの現実を選ぶのか」が重要になります。

旧現実に残るのか。
ネオ・リアルへ移行するのか。
それとも、どちらにも完全には行けないのか。

その選択の中に、
人物たちの本音が浮かび上がっていきます。

GLOSSARY|用語集

本編を読む前に知っておくと入りやすい用語を、
旧現実管理局の資料風にまとめました。

TERM 001|旧現実

かつて人々が暮らしていた現実。

不便で、痛みがあり、やり直しがきかない。
けれど、記憶や偶然や手触りが残っている場所。

TERM 002|ネオ・リアル

人々が移行していく新しい現実。

便利で、やさしく、傷つきにくい。
旧現実よりも快適で、多くの人に選ばれている。

TERM 003|現実解約

旧現実での生活を終了し、
ネオ・リアルへ移行するための手続き。

この世界では、現実さえも契約のように扱われている。

TERM 004|移行未了者

ネオ・リアルへ移行しきれない人。

手続き上の問題だけでなく、
記憶、家族、後悔、迷いなどによって、
旧現実を完全には手放せない人々も含まれる。

TERM 005|旧現実管理局

旧現実に関する申請・移行・未了案件を扱う組織。

終わっていく現実を、
制度として管理している場所。

TERM 006|移行未了者対応課

旧現実管理局の部署のひとつ。

ネオ・リアルへ移行しきれない人々や、
旧現実に残された案件を扱う。

TERM 007|解約理由

現実を解約する際に必要となる理由。

けれど、人が現実を手放す理由は、
いつも書類に収まるとは限らない。

TERM 008|保留

手続きが完了していない状態。

この物語では、
人の迷いや、世界に残されたものを象徴する言葉でもある。

POINT|読みどころ

『本物の世界は、サービス終了しました』の読みどころは、
大きな爆発や派手な戦いではありません。

静かな窓口。
淡々とした手続き。
便利すぎる新しい現実。
そして、そこに収まりきらない人間の感情です。

読みどころリスト

01|現実が“サービス終了”するという強い設定

現実そのものが、古いサービスのように扱われる世界。
その発想から、物語は静かに始まります。

02|役所の窓口のような日常と、世界の終わりが同居する空気

世界が終わるのに、そこには受付番号があり、端末があり、申請書がある。
終末が事務処理されていく不気味さが、この作品の大きな魅力です。

03|便利でやさしい偽物が、本物より魅力的に見えてしまう怖さ

ネオ・リアルは、単純な悪ではありません。
むしろ、旧現実よりも優しく、合理的で、快適です。

だからこそ、人は本物を手放してしまう。
その怖さがあります。

04|一話ごとに現れる“現実を手放す人々”の選択

それぞれの人が、それぞれの理由で旧現実と向き合います。
小さな申請の中に、人生の断片が見えてきます。

05|最後に残る、「本物とは何か」という問い

本物だから価値があるのか。
便利な偽物なら、それでいいのか。
傷つく現実に、それでも意味はあるのか。

読み終えたあと、少しだけ今いる現実の見え方が変わるかもしれません。

RECOMMEND|こんな人におすすめ

この作品は、次のような方におすすめです。

・近未来SFが好きな方

・AI、仮想世界、シミュレーション仮説に興味がある方

・明るく便利な世界の奥に、少し怖い問いがある物語が好きな方

・派手なバトルより、設定と会話と選択で読ませる作品が好きな方

・「本物」と「偽物」の境界について考えてしまう方

・漫画化・映像化したときの絵が浮かぶ作品を読みたい方

・現代社会の便利さに、少しだけ違和感を覚える方

補足

怖い話ではありません。

けれど、読んだあとに、
自分が今いる現実を少しだけ見直してしまうような物語です。

EPISODE GUIDE|ネタバレなし各話ガイド

ここでは、本編の流れをネタバレ控えめに紹介します。
詳しい展開は、note本編公開後にお楽しみください。

第1話|お母さんを選び直してください

旧現実管理局に持ち込まれた、ある申請。

便利でやさしい新しい現実は、
家族のかたちさえ選び直せるのか。

物語は、静かな窓口から始まります。

第2話以降

旧現実に残されたもの。
ネオ・リアルへ移行する人々。
そして、手続きだけでは片づけられない感情。

各話では、それぞれ異なる“現実の手放し方”が描かれていきます。

ARCHIVE NOTE|この資料について

この設定資料ページは、
『本物の世界は、サービス終了しました』を読む前の案内用ページです。

物語の核心や結末には触れず、
世界観・用語・読みどころを中心にまとめています。

本編を読んだあとに戻ってくると、
少し違った意味に見える言葉もあるかもしれません。

READ|本編を読む

設定資料を読んで気になった方は、
note本編をお楽しみください。

便利で、やさしく、傷つかない新しい現実。

その世界が用意されたとき、
それでも人は、本物の現実を選べるのか。

『本物の世界は、サービス終了しました』